役員や社員のインタビューをお届けします。読者の方々にはシー・エス・エスグループのことをより深く知っていただける機会となりましたら幸いです。
この記事では、ソリューション開発本部の河村本部長にお話を聞きました。
大変盛り上がり興味深いお話を伺うことができましたので、前編と後編に分けてお届けいたします。
※新型コロナウイルスの感染防止のため、リモートでインタビューを行いました。
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
▼今回のインタビュイー
ソリューション開発本部 河村本部長
▼インタビュアー
代表取締役社長 佐川
デジタル・マーケティング本部 髙橋
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
会社の成長に向けて
―髙橋:今担当されている仕事内容を教えてください。
ソリューション開発本部の本部長をやっています。
一番大事な仕事は社員や協力会社様の社員が健全に業務をこなしているのか状況を把握し対策を取ることです。業務は問題なくやれているのか。なにかトラブルは起きていないのか。トラブルがあった場合に、どうやって問題解決しているのか等。
当然、各現場の業務は現場のリーダーや担当者に任せていますので、現場で発生している問題や課題を直接私の方で解決することはありませんが、現場レベルでは解決できない問題に対して、他部署やお客様を巻き込んで対策しています。
―髙橋:河村さんご自身の最重要任務はなんですか?
会社の成長に向けた事業戦略を練り、施策を打ち出すことが最重要任務ですね。目先の売上も大切ですが、先のビジネスを考えて要員配置や育成プランを打ち出すことを行っています。
―髙橋:例えば、どういったことを取り組まれていますか?
若手社員の場合、2~3年で次の現場に行って新しいスキルや人脈が作れるようなローテーションの仕組みづくりを考えています。ローテーションは社員の成長やビジネスの幅を拡大するために必要なことですが、今うちの会社がそれを出来ているのかというと、ほとんど出来ていないのが現状の問題としてあります。
―髙橋:なぜローテーションが出来ていないのでしょうか。
各現場でチームとして業務をこなしておらず、社員一人ひとりの役割が固定化してしまっているからです。この状況下では、その人がいなくなったら現場が回らなくなってしまうのでローテーションが叶いません。
そのため必ず3~4人単位でチームを作り、その中でナンバー2戦略を推し進めていくべきだと考えています。リーダーが抜けてもその後サブリーダーがそのチームを回せるような流れを作る。
シー・エス・エスの課題はプロジェクトリーダーを務めることができる社員が少ない点にもあります。チームをまとめ上げるリーダーは実践経験を積まなければいけませんが、精神的にも負担が大きく、誰もなりたいとは思えません。私はここに評価としての差をつけ、チャレンジ精神をもった社員に働き掛けを行いたいと考えています。ナンバー2戦略の大事なことはサブリーダーを任命することで、明確に次はあなたがリーダーを行うと意識づけることにあります。明日から急にリーダーをやれと言われてもできませんが、リーダー目線で日常業務を一緒に行えば、仕事の内容も仕事に対する向き合い方も変わるため、大きな成長につながります。
新入社員の頃からすごい人だった
―佐川:ちょっと昔の話をしましょうか。私と河村くんは入社した年が一緒で、研修も一緒に受けました。研修の時から河村くんはすごかったんです。彼はもともと大学でもITを勉強していたというのもありますけど、研修の時からすごく成績が良かったんです。
研修後、それぞれ別の案件だったんですけど、同じ現場で仕事をしていたんです。河村くんは一年目から一人でお客様先へ打ち合わせやトラブル対応を行っていました。なかなか一年目で一人でお客様先に行くことってないと思うんですが、仕事の覚えも早かったこともありお客様対応も結構早い段階からやっていましたね。後輩が入ってくるとすごく一生懸命世話をしていました。なかなか能力が上がらない人にも河村くんがその人に合った内容のテストを手作りしてチェックをしてあげたりとか、一人ひとりに課題をあたえて対応していたりとか。入社した当初からすごかったんです。
河村くんは人柄もいいし、責任感もあるし、技術力もあるし、コミュニケーション能力も高いし、本当にすごい人だと思っています。
ははは(笑)、ありがとうございます。性格は昔よりだいぶ温厚になったと思います。部長になった頃からはさらに。
ある人との出会いで変わったこと
―佐川:確かに、昔は傍から見ていても部下に厳しい印象でしたね。ただ、厳しいとは言ってもすごく丁寧に指導しているし、感情的な厳しさではなく育てるために彼らのことを考えたうえでの厳しさだったから逆にそれでいいのではないかなと思っていました。
そうですね。ただ、あるタイミングから厳しくするだけでは人は成長しないということに気づいたんです。そこからいろんな本を読んで学びました。
もとから私はその人のこと想ったうえで厳しくやっているつもりだったんですけど、それだけではその人の成長にも繋がらないんじゃないかと思ってきて。トラブルや不具合が起きても厳しく言う人に対しては報告が上がってこないってことも分かったんです。怖いから隠してしまう。不慣れな仕事を依頼されたら拒否反応を示してしまったり、自分の考えを持てなくなってしまったり。
―髙橋:どんなきっかけで厳しくするだけではだめだと気付かれたんですか?
二つ目の現場に行ってから最初の2年間はお客様の管理職の方が厳しい方でしたので、絶対にミスしないように仕事をしていたんですけど、その後、お客様の担当が変わり、その方がとても器の大きい方でして、その方の仕事のやり方を見て考えが変わりました。
新しい仕事ってわからないことが多いからやりたくないって思うことが多いじゃないですか。だけどその方と一緒に仕事をするようになってから、とりあえずチャレンジしてみようかなって自分から前向きになれるようになって、自分から「その仕事やりましょうか」って言うことが増えたんです。その結果、2~3倍の業務量をこなせるようになり、自分の仕事の業務の幅も広がりました。
それにはやはり、あんまり怒られなかったことが関係しているのかなと。一生懸命やったらやっただけ頑張ったねって褒めてくれたし、失敗してもまあしょうがないよねって言ってくれたので。当然、失敗してもすぐにリカバリーはしましたよ。
―佐川:確かに厳しく高圧的に指導すると、指示されたことはやるけど余計なことをやって問題が起きてしまったら…。と、ネガティブになってしまうので必要以上のことをやらなくなってしまいますよね。あんまり考えないで言われたことだけやるようになってしまう。
加減が難しいですけどね。ビジネスマナーなど相手に対して失礼な行為になってしまうことは厳しく指導しないといけない部分もあるでしょうし。
―佐川:私も「これやってね」と自分から言ってしまうときもありますけど、余裕があるときはどうすればいいのか自分の考えで行動してもらったほうが良いかなと思っているので、なるべく意見を聞くようにはしています。
任せる、そして自分で考えさせる。見守る気持ちだけはしっかり持っているんですけど、なかなか成果って出ないじゃないですか。上の人間から見るとそこがイライラしてきちゃうんでしょうね。期限を決めて、そこまでは口出さないことが大切です。
―佐川:人には得意不得意もありますし、得意なところを伸ばしてもらいたいという気持ちはあるんですよね。自分のコピーを作るのではなくて、一人ひとりの優れているところをより活かすことが会社の成長に繋がるものだと思っています。ただ、最低限このレベルまでは上げないと、という基準があるから、そこまではちゃんと取り組んでほしいかなとは思っているんですけどね。自ら考えて行動できる人が増えたらいいですよね。
河村くん、若い頃から能力高いと思っていましたけど、さらにパワーアップしたんですね。
その方と出会ったのが8年前くらいかな、そこから自分自身上司としての考え方であったり人格面であったりは意識しだすようになりましたね。自分の器の小ささを受け入れて、一生懸命器を大きくしなきゃということを考えるようになりました。
―佐川:「失敗してもいいから自分でやってみろ!」くらいにならないといけないですよね。やってみて失敗することの方が多いとは思うんですけど、失敗は仕事にはつきもので、そこからどう解決するかが大事ですから。
課長なり部長なり、立場が上がれば上がるほど問題しか上がってこないんですよ。良い報告はあんまり上がってこない立場にいるので、毎日ストレスは多いんですけど、普段は穏やかに、温厚にと意識しながら笑顔を作って仕事しています。そうしないと部下も安心してくれないし、報告も上がって来なくなっちゃうだろうから。
部長になった頃からは特に注意しています。感情的に怒鳴らないという行為だけでなく、感謝の気持ちを常に伝えることが大切だと考えていて。指示したんだから作業してくれることが当たり前!だと思うのではなく、依頼したら必ずお礼を言う。その点は絶対に欠かさないようにしています。
―佐川:なんか…あれだね、悟ってきたね(笑)
そこまでではないですけど。。(笑)日程調整してくれてありがとうとか、ちょっとしたことでもお礼を言うように心がけています。
後編はこちら