ビジネスでのコミュニケーションが重要な理由

みなさんこんにちは。株式会社リライフ・ジャパンのT.Eです。

今回のブログ作成依頼を受け、今まで私が仕事をしてきた経験から、仕事をしていく中で最も重要なことのひとつと考える「コミュニケーション」について、特に若手の方に向けてお伝えしたいことをお話しさせていただきます。

 

1.そもそも「コミュニケーション」とは?

「コミュニケーション」という単語は日常生活や仕事の会話の中で頻繁に使われていて、コミュニケーションって何なの?ということをほとんど意識せずに使っていると思います。

コミュニケーション(communication)の日本語訳は「伝達」や「意思疎通」などの意味で、言葉だけでなく文字や身振り手振りによる意思表示などもコミュニケーションのひとつになる、と説明されています。

 

身振り手振りがコミュニケーションに当てはまるのであれば、顔の表情による喜怒哀楽といったものもコミュニケーションのひとつに含まれそうですね。辞書やウェブサイトで「コミュニケーション」を調べてみると色々な定義がされていて興味深いのですが、ここでは簡単な説明に留めます。もし興味があれば調べてみてください。

2.コミュニケーションの手段

先にも述べたとおり、コミュニケーションの種類には会話や文章、ジェスチャーなど様々なものがあります。ビジネスでは会話や文章など言語によるコミュニケーションが大部分を占めています。コミュニケーションをとる手段も数多く存在しています。ここではそれらの手段を「コミュニケーション・ツール」と呼びたいと思います。

 

ビジネスシーンにおいてコミュニケーション・ツールとしてよく使われているものには、チャットやメール、電話、ウェブ会議などがあります。ちょっとしたことを気軽にやりとりしたいときはチャットを利用したり、逆に重要な事項を証拠として文書に残しておきたいときはメールを利用したりして、その時々の状況に応じてコミュニケーション・ツールを使い分けます。

 

ここ最近はウェブ会議を活用する機会がかなり増えてきています。リモートワークで自宅にいながらにしてビジネス上のコミュニケーションがとれることは、とても効率的で生産性の面でも優れたツールと言えます。

チャットも非常に便利なツールですが、たとえば業務の引継ぎなど重要なことをチャットだけで済ませてしまうと、その会話が別の会話に紛れて流れていき埋没してしまうことになります。そうすると、あとで読み返したときに見落とす恐れがあるのでチャットの使い方には注意が必要です。

3.コミュニケーションで気を付けること

ここで私の苦い経験談をお話しします。

(※私が転職する前の会社にいたときのかなり昔の話です)

とある証券会社のシステムから別のシステムにデータを移行する案件があり、それを私が担当することになりました。比較的小規模な案件だったためデータ移行設計から本番リリースまでをひとりで担当しました。当時は業務経験が浅くシステムの知識も乏しかったので、当然分からないことが出てきました。そこで私は先輩社員に質問しに行きました。しかしその先輩社員も分からなかったようなのですが、「う~ん、その仕様でいいんじゃないかな・・・」と根拠のない回答ではぐらかされてしまいました。

 

このままではマズいと思い、担当の顧客にレビューをお願いしに顧客の席まで直接伺いました。すると、何とその顧客は「俺、忙しいからレビューする時間なんてないんだよね。レビューしなくても大丈夫でしょ?」と突っぱねられてしまいました。この時点で何となく嫌な予感がしていたのですが、自信のないまま本番リリースを迎えることになりました。

 

案の定、悪い予感は的中しました。まさに私が先輩社員に質問した仕様が間違っていたことで、誤ったデータを移行してしまい、重大な障害を引き起こしてしまいました。

しかも理不尽なことに、担当顧客はその障害の責任をすべて私に押しつけてきました。最終的に私は関係者やエンドユーザなど数百人の方々に対して謝罪メールを送らされました。

先輩社員もリーダーも見て見ぬふりをして誰も私に手を差し伸べてくれませんでした。

(※何度も言いますが前の会社での出来事で、今の会社にこんな無責任な社員はいません)

今となっては笑い話のネタのひとつと思っていますが、本来は設計レビューやテスト結果レビューをせずに本番リリースを迎えること自体考えられません。

担当顧客が行ったことは明らかにパワハラ行為ですが、その当時はパワハラという考え方が社会に浸透していなかったので、顧客には逆らえない空気もあって仕方なく泣き寝入りするしかありませんでした。

余談ですが、その担当顧客は数年後に別のパワハラ問題で降格となり他部署に飛ばされたという噂を耳にしました。

 

この失敗の要因は、先輩や上司、担当顧客の怠慢と私の確認不足が引き金となり起こった障害ではありますが、元を辿ると重要な場面・適切なタイミングで話を聞いてもらえるような環境を整えることができなかったこと、つまり私のコミュニケーション作りの甘さに根本的な原因があるのだと気付きました。

 

この経験で私が学んだのは次のことです。

  • 職場の人に対して、話を聞いてもらえるような円滑なコミュニケーション環境を作ること
  • レビューは必ず実施してレビュー議事録をとること(レビューした結果、指摘がないことも含めて)
  • 口頭でのやりとりは証拠が残らないので重要な事項は文書として記録に残すこと
  • パワハラには気を付けよう(被害者にも加害者にもならないように)

 

4.終わりに

コミュニケーション・ツールは日進月歩の技術革新により今後さらに便利なツールが登場してくることは間違いありません。VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)といった技術、あるいはメタバース(仮想空間)の拡大により今までとは全く異なるコミュニケーションができるようになることを想像すると、色々な夢が膨らんで楽しくなってきます。

 

みなさんにもそういった最新のコミュニケーション・ツールを駆使しつつ、人と人との心を通じたコミュニケーションを大切にして仕事に取り組んでほしいと願っています。