DX 何から始める?【成功への10のポイント】

こんにちは。デジタル・マーケティング部のサットンです。
先日、ベルサール渋谷ファーストで行われた製造業DXというイベントに参加し、様々な企業のリーダーや専門家の方々から、「DXにおける企業変革」をテーマに色々なお話を聞いてきました!
そこで得た、DX成功の基盤づくりのための10のポイントを、私なりにまとめて、ご紹介したいと思います。

 

DXの必要性

DXとは組織改革

はじめに、DXの定義をしたいと思います。
DXとはパラダイムシフト!業務をアナログからデジタルにすることがDXではありません。
DXとは「製品、サービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのもの、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」です。
DXのDはデジタル、Xはトランスフォーメーションですね。デジタル(D)で、どうトランフォーメーション(X)すれば良いのか、自社にとってのXを、社内でよく話し合いましょう。
どんな会社にしたいのか、どうあるべきなのか、DXで目指したい姿を明確化することがDX成功への最初の一歩です。

なぜ今、DXなのか?

DXが叫ばれ始めている背景には、ビジネス環境が大きく変わってきていることが挙げられます。
経済の低迷や、技術の普及、社会課題の複雑化などでビジネス環境の構造的な大転換が必要になりました。2025年の崖が来年に迫っていることもあり、DXはどの企業でも最優先の経営課題となっているのではないでしょうか。

でも、なかなか進められていないのが現実だと思います。
いきなりDXと言われても、何から始めれば良いのかわかりませんよね。まずは、DX成功の基盤づくりから始めませんか?この基盤づくりが、あなたの会社のDXを成功に導きます。

DX成功への10のポイント

ポイント1.まずはスモールスタート

自社の身近な課題解決を目的にスタートしましょう。
例えば、人材不足が問題なのであれば、紙の帳票をデジタルにするだけで、かなりの手間が省け、人的リソースを違う業務に振り分けることができるようになります。
こんなことか?と思われる方もいるかも知れませんが、すべてのスタートはここからです。

ポイント2.システム構築の前に業務全体をチャートに書き起こす

個人業務をチャート化することで、作業の無駄や重複を発見することができます。
業務プロセスの見直しを行うとともに、手順の標準化や用語の統一を図っておくことが、効果的なシステム構築につながります。

ポイント3.課題の可視化、評価分析に必要となるデータは測定基準を揃えたうえで実測する

例えば、同じ「装置の稼働時間」のデータでも、単に装置の電源がオンになっている時間なのか、実際に加工等の作業をしている時間なのかなど、測定基準が揃っていないデータで分析を行っても、意味がありません。
データは最も重要な経営資源ですので、漫然とデータを実測するのではなく、測定基準を揃えて実測しましょう。

ポイント4.長期的な共同関係を築くことができる外部パートナーを選定する

スピード感を持って取り組むなら、内製化にこだわる必要はありません。ITベンダーとの積極的な共同がDXをスムーズに進めるうえでポイントとなります。会社名だけで決めるのではなく、事前の綿密な情報収集や入札等の選定プロセスをしっかり行いましょう。

ポイント5.DXに関する方針や進捗状況、成果などを、頻繁に社内に情報発信する

社員がDXに対して理解を示してくれないことが、DX推進を阻む壁になっていることも多くあります。「業務で精一杯なのにこちらの状況もわからず上から何か号令がきた」と不安感、不信感を持っているんですね。経営層の方針・考えが社員に浸透するような働きかけを継続的に行うことで、組織文化に変革を起こしていきましょう。社内で定期的にシステムの話をすることで、社員にとってDXが理解可能なキーワードへ変化していき、関心が高まっていきます。

ポイント6.データを一元管理・閲覧できるシステムやダッシュボードを構築する

一元管理によってシステム全体を可視化、各現場で入力・収集したデータがどのように活用されているかを「見える化」し、全社ベースでスムーズな情報共有ができる環境を整えることはDX推進の基盤となります。会社の現状を把握できれば、新たな課題の発見も期待できます。

ポイント7.取り組みの成果に応じて経営資源を再分配する

DX推進の取り組みが上手くいけば自然と余裕の生まれる部署が出てきますので、より付加価値の高い部署に人材を増やしたり、人員の配置転換を検討していきましょう。

ポイント8.社内に蓄積されたデータを、新製品・サービス開発等の別の目的にも活用する

蓄積されたデータをほったらかしにしてはいけません。データを分析することで、新たな価値を創出できる可能性があります。

ポイント9.CO2排出量データを把握する取り組みにつなげる

これは製造業に特化したポイントですが、機械や設備の稼働データを把握する取り組みを、現下の大きな課題となっているCO2排出量データを把握する取り組みにつなげてみてください。エネルギー効率を高める施策の検討が進み、コスト削減につながっていくでしょう。

ポイント10.業務の理解とデジタル技術の理解/活用、この双方ができる橋渡し役人材を内部育成する

DXを成功させるためには、やはり通訳人材が必要になってきます。そういった人材をすぐに確保したり、自社だけで育成することは難しいので、まずは外部パートナーを活用し、徐々に育成していきましょう。

まとめ【組織変革でDX企業へ】

いかがでしたでしょうか。組織に変革を起こしていかないと、この10のポイントは実行できない内容になっているかと思います。
DXが進まない理由は、技術的な問題ではなく組織的な問題なのかもしれません。
データを活用してイノベーションを創出できるような組織になればDX企業といえるのではないでしょうか。

この記事を書いた人

ニックネーム:サットン
好きなもの:犬を触ると人格が変わるくらい犬が大好きです!
ルーティーン:毎週水曜のほんまでっかTVからの水ダウを見るという流れはかかしません。
一言:写真はクリスマスパーティーの時です。

参考

https://www.bpfj.jp/report/manufacturing_r04/
「製造業のDXを阻む壁の乗り越え方に関する調査研究」報告書 概要
「製造業のDXを阻む壁の乗り越え方に関する調査研究」全文

https://www.avantcorp.com/column/2024/03/13/centralized_management/
一元管理とは?企業経営における管理の対象や行うメリットなどを解説

https://www.techfirm.co.jp/blog/dx-smallstart
DX成功のポイントはスモールスタート!スモールDXのポイントを解説