衆議院選挙間近!AIとITで日本の選挙の未来はどうなる?

皆さんこんにちは。株式会社シー・エス・エス、デジタル・マーケティング部のサットンです。
この前、衆議院が解散しましたね。10月27日に衆議院選挙があります。もう今週の日曜日です!若者の選挙離れがよくニュースになっていますが、個人的には、インターネット投票ができるようになれば良いのになーといつも思っています。
そこで今回は、選挙×テクノロジーという切り口で記事を書いてみたいと思います!
AI技術とITシステムの進化が進む現代、選挙にもその波が押し寄せているんでしょうか?本記事では、AIやITは選挙で活用されているのか、また活用の際の課題やリスクについてもご紹介します。

日本の選挙における、AIやIT活用の現状

日本の選挙、すごくアナログなイメージでしたが、調べてみると、AIやITを活用している事例がありました。

AIアバターで有権者とやりとりし、AI分析で政策にも反映

安野貴博さんって皆さん覚えてますか?東京都知事選の立候補者だったAIエンジニアの方です。全体で5位となる15万票超を獲得しました。安野さんは、「これまでの選挙は候補者の考えを一方的に伝える場になっていたが、テクノロジーを使えばこの構造自体を変えられる」と確信していました。
AIアバター「AIあんの」をつくり、選挙期間中はYouTubeで24時間、AIあんのが視聴者のコメントに応じ、約7400件の質問に答えました。AIあんのは安野さんの代役を演じただけではなく、質問の中から支持者の要望をAIで分析し、その妥当性をGitHubで検証。聞きっぱなしではなく、政策に反映する仕掛けをここにも組み込んでいたのです。
実際に、公約に変更を取り入れた提言は85件にも上ったそうです。公約が都民の声を吸収しながらアップデートされていくなんて面白いですよね!

選挙の様々な場面でITシステムは使われている

ITシステムは、選挙の円滑な運営に不可欠な要素です。投票データの集計や開票作業、選挙関連情報の管理など、様々な場面でITシステムが活用されています。

しかし、オンライン投票の導入にはまだ至っていないんですよね。オンライン投票を実現するには、選挙の信頼性を確保するために、ITシステムのセキュリティ対策が非常に重要になります。不正アクセスやデータ改ざんを防ぐための対策が求められているところです。

政治家がAIやITを活用すれば、日本の選挙が変わる

テクノロジー活用で実現する政策改革と国民とのつながり

安野さんの実例から、テクノロジーを活用することで、より効果的な政策立案や国民とのコミュニケーションを実現できることがわかりました。
デジタルプラットフォームを活用すれば、国民の声を直接聞き取り、政策に反映させることが可能になります。さらに、政治家は、SNSやインターネットなどを活用することで、より多くの国民に情報を発信し、政策への理解を深めることができます。

AIを活用したデジタルキャンペーン

AIを活用すれば、有権者の属性や関心に基づいたターゲティング広告を配信することが可能になります。また、AIによるテキスト分析や画像認識技術を用いて、有権者の反応や意見を分析し、キャンペーン戦略を最適化することができます。さらに、AIは、ソーシャルメディア上の情報を分析し、世論の動向を把握するツールとしても活用できます。政治家は、膨大なデータから社会問題の傾向を分析し、効果的な政策を策定することもできます。

AI技術の発展が日本の選挙プロセスを大きく変えるかもしれない

選挙にAIが使われていたなんて、私は全く知らなかったのですが、なぜ知らなかったのか考えてみました。それは、知名度があまり高くなかった候補者、安野さんだけが行っていたことだから、メディアでも取り上げられないし、知る由がなかったということなんだと思います。安野さんのように、多くの政治家がもっとAIやテクノロジーを使って選挙を行うようになれば、日本の多くの国民にも知れ渡り、国民がAIを通して積極的に政治に参加するようになるのではないでしょうか。
AI技術の発展は、選挙プロセスに革命を起こすかもしれません。日本の選挙や政治、そして国が大きく変わっていく可能性を秘めています。
個人的には、まずはオンライン投票をITシステムで実現してもらいたいです。若者の投票率が確実に上がるのではないかと思います。

AIと政治の課題とリスク

AI技術がもたらすリスクとは

AI技術は、選挙プロセスをより効率化し、透明性を高める可能性を秘めていますが、同時に様々なリスクも潜んでいます。AIによるデータ分析は、個人情報保護の観点から慎重な検討が必要です。また、AIアルゴリズムの偏りや誤動作が、選挙結果に影響を与える可能性も懸念されています。さらに、AI技術の悪用によるフェイクニュースや偽情報の拡散は、選挙の公正性を脅かす深刻な問題です。

フェイクニュースとAI
AI技術は、フェイクニュースの生成や拡散を容易にする可能性があります。ディープフェイクといって、AIを用いて現実と見分けがつかないほど精巧な偽画像や偽動画を作成することが可能になり、選挙に影響を与える可能性があります。これはまさに今アメリカの大統領選挙で問題になっていることです。
また、AIは、ソーシャルメディア上の情報を分析し、特定のターゲット層にフェイクニュースを効果的に拡散させるツールとしても利用される可能性があります。フェイクニュース対策として、AI技術を活用した検出システムの開発や、メディアリテラシー教育の強化が求められています。
ルールと法規制の重要性
AIとITの利用にあたっては、適切なルールと法規制が不可欠です。個人情報保護、データセキュリティ、アルゴリズムの透明性など、様々な課題に対応するための法整備が必要です。また、AI技術の倫理的な利用を促進するためのガイドラインを策定し、社会全体で共有することが重要です。

【まとめ】選挙改革の鍵はAIとIT:デジタルデモクラシーの幕開け

デジタルデモクラシーの可能性

デジタル技術の進化は、新たな民主主義の形である「デジタルデモクラシー」の可能性を切り開いています。デジタルデモクラシーでは、オンラインプラットフォームを通じて、国民が政治参加し、政策決定プロセスに関与することができます。
そのデジタルデモクラシーの実現を促進する重要な役割を担っているのが、AI技術です。AIによるデータ分析は、国民の意見や要望をより正確に把握し、政策立案に反映させることを可能にします。
選挙のAI活用は、ディープフェイクや個人情報保護の問題などまだまだ課題がありますが、そこをなんとか乗り越えてほしいですね。近い将来新しい選挙の形が見れるのではないでしょうか。政治に参加するのが楽しくなる、そんな未来が楽しみです。

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参考文献

AIを力に都知事選に挑んだ安野貴博さん 「GitHub」の実験で得た「デジタル民主主義」への手応え:東京新聞 TOKYO Web

この記事を書いた人

ニックネーム:サットン
経歴:大学卒業後はフォワーダーとして国際貨物の輸送業務に従事。その後プログラミングとデザインを学びWebデザイナーにキャリアチェンジ。中小企業のコーポレートサイト制作を通じてWebマーケティングにも携わるようになる。現在はシステム開発会社、株式会社シー・エス・エスのデジタル・マーケティング部でIT関連のお役立ち情報を届けている。
好きなもの:犬、古畑任三郎、音楽
一言:高校時代にガールズバンドを組んでいました。カラオケの十八番は、相川七瀬の夢見る少女じゃいられないです!