こんにちは。デジタル・マーケティング部の水信です。デジタル化実現の方法として、ソフトウェアを導入することが増えてきましたが、検討にあたり 選定に迷うことがあると思います。改めてスクラッチ開発について概要をご紹介します。
スクラッチ開発とパッケージ開発は何が違うの？
スクラッチ開発の基本概念
スクラッチ開発は、オーダーメイドでシステムを設計・構築する開発手法です。 各社個別のニーズに応じて設計、製造します。システムを新規に作成することが中心で、要件により自由な設計、製造を可能にしますので依頼する側の業務や運用に合わせたシステムの開発が可能になります。
パッケージ開発との比較
パッケージソフトは、汎用的に使用できるソフトウェアです。汎用といえども、経費精算や勤怠など特定の 業務に特化した製品や、特定の業種向けに使いやすくなった製品が中心になっています。パッケージ開発は、パッケージソフトを使って自社の業務に合わせるためにカスタマイズする手法です。但し、カスタマイズできるとしても、費用と時間が想定以上にかかる場合があります。自社の業務や条件にカスタマイズなしでも使用できる場合には、コストを抑え導入までの期間を短くできます。
スクラッチ開発のメリット
高い自由度と柔軟性
スクラッチ開発は、特定のニーズに合わせた最適なシステムを構築できるため、自由度と柔軟性が高いです。スクラッチ開発では、システムの機能やデザイン、操作性など、あらゆる要素を自由に設計することができます。そのため、既存のソフトウェアでは実現できない独自の機能や操作性を備えたシステムを構築することが可能です。
拡張性とスケーラビリティ
スクラッチ開発によって、将来的な拡張やスケールアップが容易になります。スクラッチ開発では、システムの設計段階から拡張性を考慮することができます。そのため、将来的な業務量の増加やシステムの機能追加にも対応できるシステムを構築することが可能です。
長期間の利用に耐えるシステム
企業の業務に最適化されたシステムを構築することで、長期間の運用が可能になります。スクラッチ開発では、企業の業務プロセスやデータ構造などを深く理解した上でシステムを構築することができます。そのため、企業の業務に最適化されたシステムを構築することができ、長期間にわたって安定的に運用することができます。また、システムの保守やメンテナンスも容易に行うことができます。
スクラッチ開発のデメリット
開発期間が長くなる
スクラッチ開発は1からシステムを作るため、開発期間が長くなる傾向があります。スクラッチ開発では、システムの設計、開発、テスト、導入など、すべての工程を最初から行う必要があります。そのため、パッケージ開発や既存のソフトウェアを利用するよりも開発期間が長くなってしまうことが多くあります。
初期費用が高額
オーダーメイドのシステム構築には高いコストがかかることが多いです。スクラッチ開発では、システムの設計、開発、テスト、導入など、すべての工程に要員と時間が必要となります。そのため、パッケージ開発や既存の ソフトウェアを利用するよりも初期費用が高くなってしまうことが多くあります。
開発会社（外部委託先）選定の難しさ
信頼できる開発会社を見つけることが難しい場合があります。スクラッチ開発では、システムの設計、開発、テスト、導入など、すべての工程を開発会社に委託することになります。そのため、信頼できる開発会社を見つけることが非常に重要になります。しかし、信頼できる開発会社を見つけるのは容易では ありません。
開発会社の技術力や実績、コミュニケーション能力などを慎重に評価する必要があります。
スクラッチ開発が適している事例
特殊な業務プロセスや要件を持つシステム
特殊な業務プロセスや要件を持つシステムにはスクラッチ開発が適しています。例えば、企業独自の業務プロセスやデータ構造を持つシステム、セキュリティ要件が厳しいシステムなどです。
高度なセキュリティが必要なシステム
セキュリティ要件が厳しいシステムにもスクラッチ開発が適しています。例えば、金融機関など、機密性の高い情報を扱うシステムでは、セキュリティ対策が非常に重要になります。スクラッチ開発では、システムの設計段階からセキュリティ対策を考慮することができます。そのため、高度なセキュリティ対策を施したシステムを構築することが可能です。
独自のビジネスプロセスを持つ企業
既存のパッケージソフトでは対応できない独自の業務を持つ企業に適しています。例えば、製造業や物流業など、独自の業務プロセスを持つ企業では、既存のパッケージソフトでは対応できない場合があります。スクラッチ開発では、 企業の独自の業務プロセスに合わせてシステムを構築することができます。
まとめ
スクラッチ開発を選ぶ際のポイント
スクラッチ開発のメリットとデメリットを理解し、具体的なニーズに合った最適な開発手法を選択することが重要です。スクラッチ開発は、高い自由度と柔軟性、拡張性とスケーラビリティ、長期間の利用に耐えるシステムといったメリットが あります。しかし、開発期間が長くなる、初期費用が高額、開発会社選定の難しさといったデメリットもあります。 最近では、自社の業務を見直す機会としてとらえ、パッケージソフトに業務オペレーションを合わせる検討をするケースもありますが、業務オペレーションが変えられない場合にはスクラッチ開発を採用することが多く見られます。スクラッチ開発を選択する際には、これらのメリットとデメリットを比較検討し、自社のニーズに合った開発手法を選択することが重要です。
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この記事の担当
デジタル・マーケティング部 水信 安弘
好きなもの：炭酸飲料
ルーティーン：朝食は卵でタンパク質の摂取を心がけています。
一言：私はノーネクタイにすっかり慣れてしまいましたが、外でネクタイ姿を見かけると格好が良いと思うことがありますね。
