新人が資産運用システムとヘルプデスク業務に取り組んでいる話

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みなさま、初めまして。

株式会社リライフジャパン 証券ソリューション本部の山﨑と申します。

 

私は現在入社2年目で、資産運用システムを利用するお客様のデータインプット代行およびそのシステムのヘルプデスク業務に携わっています。

 

この記事では、まず資産運用システムの概要についてご説明し、次に、最初に記載しました2つの業務内容について私の経験を踏まえながらお伝えします。この記事を読むことで、私のような新人の方々にとって少しでも業務の取り組み方の参考になれば幸いです。

 

 

1.資産運用システムの概要

資産運用とは、自分の持っている資産を運用することで効率的に資産を増やしていくことをいいます。

 

私が現在携わっている業務で使用している資産運用のシステムでは、取引や残高のデータ等を時系列で大量に蓄積しています。データは、単純に人が手作業でファイルをアップロードしたり、外部のシステムのデータを接続することで保管しています。このような大量のデータを時系列で保管するシステムをDWH(データウェアハウス)といいます。


DWHに保管されている膨大な量のデータから、帳票出力、集約処理、収益率計算、要因分析などを行います。以下のような流れでお客様の資産運用を支援しています。

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2.資産運用システムの業務内容

さて、1で資産運用システムの概要についてお話しましたが、これを踏まえながらどのような業務を行っているのか、私の業務を2つお伝えします。

2-1.データインプット代行におけるRPAを使った業務効率化

まず、データインプット代行についての業務内容をご説明します。


最初にご説明した通り、私はお客様に代わって、DWHに投入する各種情報の入力およびアップロード作業を行っています。一連の流れは主にユーザからデータの登録依頼を受領し、受領データをもとにシステムに取り込む形に変換してアップロードするというものです。

2-1-1. 受領データをシステムに取り込む

ここでは、受領データをシステムに取り込む形に変換する作業についてお話したいと思います。

 

受領データは、そのまま何も加工せずにアップロードできるものもありますが、ほとんどのデータは変換する必要があります。変換する際、受領したコードをシステムに取り込むコードに変換するために逆引きしたりと、手作業ではどうしても手間と時間がかかってしまいます。

 

このような時に便利なものがRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)と呼ばれるものです。

RPAとは、人が行っている定型作業をロボットがルールに基づいて自動化することをいいます。RPAを導入することで、業務負担を軽減したり、業務全体を効率化することが期待できます。

2-1-2. Uipathで人為的なミスを減らし業務を効率化する

RPAの中でも最もメジャーなもののひとつがUiPathです。

私のチームでは、アップロードファイルに変換する際に人為的なミスを減らし業務効率化するためにUiPathを導入しています。

 

日次でDWHに投入しなければならないデータの加工は、UiPathを使って自動化するようにしたため、手作業だと1つのアップロードファイルを作成するのに30分ほどかかっていたものが、1分ほどで終わることができ、大幅に時間の削減を実現できています。

2-1-3. Uipathを知る

私がUiPathを勉強し始めたのは、昨年12月頃です。

新卒1年目の研修で、Javaについて学んでいたため、基本的なアルゴリズムについては知識がありましたが、それらをどのようにしてUiPathの処理に組み込めばいいのかは何も分からない状態でした。

 

更に、RPAに関する知識に関しては0の状態からのスタートでしたが、幸いなことに社内に、UiPathを業務に使用している方がいらっしゃったので、手取り足取り教えていただきました。

コロナ禍のため、対面ではなくZOOMを使用してのレクチャーでしたが、限られた時間の中で非常に丁寧に教えていただきました。数か月間のレクチャーを通して、UiPathのアクティビティと呼ばれるものをひとつひとつ組み立てていき、自動化できそうな業務は自動化していきました。

 

このようにして、私はUiPathを業務に取り入れ業務効率化を図りましたが、UiPathで自動化できそうな業務でまだ自動化できていないものも多々あります。

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現在、上記図のうち受領データをシステムに取り込むアップロードファイルに変換する作業を自動化していますが、将来的には、上記図の一連の流れを自動化できたらいいなと思っています。しかし、一気に全て自動化することは難しいので、次はアップロードする処理を自動化、その次は処理状況の確認を自動化といったように、徐々に自動化していきたいと考えています。

2-2. 資産運用システムのヘルプデスク業務

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2-2-1.問い合わせに対応する

2-1でお客様のデータインプット代行についてお話しましたが、データをシステムに投入した後、お客様はそのデータを参照したり、出力しています。その際、お客様からのシステムに関するお問い合わせに対応するのがヘルプデスクの役割です。

 

お問い合わせの内容は、データの取得方法やデータ不整合による影響調査など様々です。調査には切り分けが必要となります。

 

例えば、システムの操作に関するお問い合わせならば、ヘルプデスクから回答可能ですが、データの仕様やシステムエラーに関するお問い合わせに関してはヘルプデスクから回答できないため、保守チーム等に調査依頼をします。

 

2-2-2. 調査依頼を正しく伝えること

他チームに調査依頼する際、必要になるのが「伝える能力」です。誰からいつどのような状況でどのようなお問合せがあり、それをふまえてどのような調査をしてほしいのか依頼しないといけません。

 

これがなかなか難しいです。

人に伝わるように話すには、まず自分が十分に理解する必要があるからです。

2-2-3. 業務知識を補うために

また、システムに関する理解をするうえで、そもそもの業務知識が不足していたため、業務知識を補う必要もありました。そのために、私のチームでは勉強会を実施しています。

 

勉強会では、主に、資産運用会計やパフォーマンスについて取り扱っています。業務知識を理解することで、システムがどのような動きをしているのか、またそのシステムを使ってお客様がどのようなデータを取得してそのデータから何を行っているのかを理解することに繋がります。

 

まだまだ知識不足で、分からないことだらけですが、周りの方々に日々教えていただいてなんとかお問合せに対応しています。更に理解を深めるために、証券外務員一種や簿記など資格取得も必要であると感じたため、時間のあるときに勉強を進めていきたいです。

3.働いてみて

業務について、毎日難しい単語が行き交うため、ついていくのに必死です。しかし、最初のころに比べると、分からないことだらけだったのが、日々少しずつですが理解できる範囲も広がってきていると感じています。まだまだ未熟者ですが、周りから日々知識を吸収し、昨日よりも成長できるように頑張っていきたいと思います。

 

また、こちらの記事では証券会社のバックオフィスシステムのヘルプデスク業務に関するブログもございます。証券会社で使用しているシステムやバックシステムの概要などをご覧いただけます。

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