みなさん、こんにちは。 デジタル・トランスフォーメーション推進開発部の林と申します。
今回は私が主導で実施してきたスキルチェンジプロジェクトについてご紹介いたします。
1.はじめに
シー・エス・エスは 40 年以上の歴史をもち、金融業界に強みを持っています。
その一方で近年 DX 推進として、クラウド(AWS)や分析(SAS)にも注力しています。
2021 年度は、そういった新しい分野への取り組みを全社的に広げようと、スキルチェンジプロジェクトを実施しました。
今までプログラミングに携わっていなかったり、レガシーなシステムに携わっていたメンバーにも新しい技術を学んでもらい、それぞれの部で新しい風を吹かせることを期待しています。
2.スキルチェンジプロジェクトの概要
スキルチェンジプロジェクトは、シー・エス・エス グループで今後必要となりそうな技術を身に着けるためのプロジェクトという位置づけです。
勤務時間をフルに活用し、前半 3か月は課題で技術基礎の学習、後半 3か月は実際の Web サービスの構築と、6か月間をめどに実施します。
参加メンバーは各部署から選出し、案件の区切りのタイミングでプロジェクトに参加します。
AWS, Python未経験者がほとんどとなっています。
3.身に着ける技術
* GitLab を利用した Issue による課題管理
* Git を用いたバージョン管理
* AWS Lambda(Python) と Amazon API Gateway による API プログラミング基礎
* AWS の SAM(Serverless Application Model)利用による API のデプロイ
* React による Web プログラミング基礎
* AWS Amplify によるフロントエンドデプロイ
4.どんな成果が得られるのか
このプロジェクトを実施することで、以下の成果に繋がっています。
①トレンドの技術を身に着ける
AWS、サーバーレス、Python、CI/CD などを体系的に身に着けることができています
②新しいことを始めるコツを身に着ける
今まで経験したことがないものに取り組む場合、未知のエラーや不明点が多く出てきます。それらに繰り返し対処することで、コツを身に着けていきます。
③「チーム」での開発を経験する
他の人への情報共有、不明点があった場合の助けの求め方、などチームで動く際の心構えを身に着けることができます。
5.スキルチェンジプロジェクトの実際の流れ
①朝会
毎朝 15~30分程度の朝会が開催されます。
実施内容は以下の通りです
* 各自が「昨日やったこと、今日やること、困っていること」を簡潔に発表
* 全体の連絡事項を共有
* 毎日1,2 名が AWS 認定試験の模擬問題を解説
②課題を進める
GitLab の Issue で課題が出されます。各自自分の課題を実施し、終了したらクローズしていきます。
レビューが必要な課題については別メンバーにレビュー依頼し、 2 人以上の承認で完了とします。
課題をすすめるなかで躓いた点や調べたことなどを積極的にコメントで残しておきます。
課題の内容は、 Python の言語学習や、 AWS などが提供するチュートリアルを実施するものが中心です。
③コミュニケーション
Google Chat で専用ルームが作られ、基本的にはそこでやりとりを実施しています。
* 依頼事項 スレッド - 誰かへのタスク依頼、レビュー依頼等がある場合に投稿
* メイン スレッド - 全体の連絡事項や共有事項などを投稿
* 質問 スレッド - 課題を進めるうえでの質問やエラー内容などを投稿
口頭で確認が必要なものは常設の Google meet を用意しており、「meet で」と言ったらそこに行く、という共通認識を持つことで会話しやすくしました。
meet で解決した内容は、チャットや GitLab の Issue, Wiki などにあらためて文字で残すことを意識することで、他のメンバーへの情報共有も実施します。
6.まとめ
このプロジェクトは、私が主導でと書いたものの、基本的にはチームメンバー全員の助け合いで動いているものです。
チュートリアルは言語のバージョンや AWS の仕様アップデートなどにより、記載内容が陳腐化してしまっていることもありあす。そういった時こそ未知のエラーとの遭遇チャンス。あれやこれやと試行錯誤しながら進めていくことができています。
最も印象的なエピソードで次のようなものがあります。
当プロジェクト卒業後の案件で、当初 Python 予定でしたが Go で実施することになった案件がありました。
その際、対象メンバーは、研修内容の Python 部分を Go に置き換えて実施したり、公式チュートリアルを実施したりと経験を生かして臨機応変に対応できました。
そのような準備期間を経て、無事に案件に対応できています。
このように、今回のプロジェクトでは「AWS」「Python」「React」などの「技術」を身に着けることはもちろん、「対応力」を身に着けることができていると感じています。
今後も技術のトレンドは移り変わっていくことと思いますが、芯となる取り組み方を身に着けて日々新しいことにチャレンジして参ります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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